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お気楽金融雇われ人の見聞録

「公庫提携」住宅ローンの金利引下げ

みずほ銀行、横浜銀行、八千代銀行などは、12月から住宅金融公庫との提携ローンの金利を大幅に引き下げる。20-35年の長期固定金利で年2.4-2.69%と過去最低水準になる見通し。(NIKKEI NET)

住宅ローンを利用する消費者にとっては、住宅ローン減税と合わせて、住宅取得コストを節約できるいい知らせである。

しかし、今回気になったのは一般消費者の住宅取得コストのことではない。

「日本、2005年中にはデフレ終息・OECD」(NIKKEI NET)「デフレ克服は2007年度・日経センター中期予測」(NIKKEI NET)というように、近い将来、日本が現在のデフレから脱却するとの予測がでてきている。

日本が本当にデフレから脱却できれば、日銀は当然量的緩和政策のを解除するだろう。となると、金利水準は中長期的には上昇することがほぼ確実である。

今回の記事にある金融機関と住宅金融公庫の提携ローンは、小口化して投資家に売却することを前提とした商品である。現在のような低金利で固定された住宅ローン債権は、金利上昇局面では価格が下落するばかりの資産となってしまう可能性が高いと思うのだが、ちゃんと買い手がつくんだろうか?

買い手がつかない場合は、住宅金融公庫金利のリスクを抱えることになるが、ただでさえ赤字体質の住宅金融公庫はこれに耐えられるのだろうか?更なる公的資金導入などということにならなければ良いが。