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お気楽金融雇われ人の見聞録

日本振興銀行の受け皿はイオン銀行に決まりそう

<日本振興銀>イオン銀行が最有力の譲渡先に 来月最終交渉
経営破綻し、預金保険機構の管理下にある日本振興銀行の公募による受け皿探しで、イオン銀行が最有力の譲渡先になっていることが14日、分かった。預保機構は25日、振興銀の業務や資産をいったん公的な受け皿機関の「第二日本承継銀行」へ移管。その上で、早ければ5月の大型連休明けにもイオン銀側と売却額などの最終的な譲渡交渉に入る考えだ。
(2011年4月15日 毎日新聞

日本振興銀行の受け皿がイオン銀行に決まりそうだという話。企業再生ファンドなど数社も応募したけれど、イオン銀行の銀行業としての実績や中小企業金融への進出計画が評価されての結果ということらしい。

イオン銀行2010年度の中間ディスクロージャーを眺めていると、預金がすごい勢いで増えている一方、貸出金は預金ほどの勢いで増えているわけじゃなく、有価証券、それも外国証券やその他証券(おそらく証券化商品)が貸出金と同じくらいの勢いで増えている。要は、資産の運用先の多様化を狙って中小企業金融への進出を計画している、ということなんだろう。

イオン銀行のような新規参入銀行は、メガバンクなんかの既存銀行と比べると、預金金利を高めに設定していることが多い。預金金利を高くするというのは、預金者の立場からはありがたいのだけれど、銀行経営上は資産運用の原資を高く仕入れていることに他ならないから、高い運用利回りを確保しなければならないというプレッシャーが強くなるということ。

で、資産の運用利回りを少しでも高くするためオルタナティブ投資に力を入れているのだろう。運用先に困っているのは、他の邦銀と同じ構造なんだけど、あまった資金が国債でなく、外国証券や証券化商品のようなオルタナティブ投資に向かっているのが、少し気になるところ。オルタナティブ投資ボラティリティが企業金融でカバーできれば、イオン銀行の狙い通りってことかな。

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