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お気楽金融雇われ人の見聞録

景気は悪化し始めているの?

内閣府の発表では、9月の景気動向指数が、先行指数が30.0%、一致指数が22.2%と、ともに50%を下回ったらしい。
(過去の景気動向指数の推移)

景気動向指数は50%が景気転換点の目安として使われており、一致指数が3ヵ月以上連続して50%を上回っているときは景気拡大局面、下回っているときは後退局面とされている。一致指数は8月も50%割れだったそうなので、10月も50%割れだと数字上は景気後退局面に入ったと言えなくもない。
(実際にはそんな機械的な運用はしていないようだが)

因みに、帝国データバンクの調査では、既に10月の景気動向指数は50%を下回り、3ヵ月連続で50%割れとなっている。

また、全世帯の消費支出は1世帯あたり287,624円で、実質ベース前年同月比1.0%減少しており、数字だけ見ると、既に景気は後退局面に入りつつあるということか?

東京でサラリーマンをしている身には、ビルがどんどん建ち替わり、新しい店が次々オープンしている光景がうつり、週末の飲食店は大盛況で席を取るのも大変という、数年前に比べると景気が良くなってきたなぁという実感があるのだが、自分の感覚が間違っているということなのかな?それともこれは東京に限った現象なのだろうか?

自分の中の実感と統計指標が示す内容が食い違うことは珍しいことではないが、こと景気関連指標については、体感する景気動向と統計指標の方向が異なる(景気好転を実感しているのに統計指標は景気後退を示しているというような状態)ことが多く、奥歯にモノが挟まったような違和感を感じることが多い。

先に挙げた全世帯支出減少の記事なのかでは、サラリーマン世帯の消費支出は微増となっており、我が実感を裏付けるような数字が出てはいるのだけれど…。