大学入試にも進出! - 数学ガール
大学入試がらみの話が続くけど、結城浩さんの「数学ガール」が今年の佐賀大学医学部の入試で取り上げられたのだとか。「『数学ガール』が佐賀大学医学部の入試問題として出題されました!」(結城浩の日記)
取り上げられたテーマは、第3章の「ωのワルツ」。それもテーマが同じ、というのではなく、文章をそのまま抜粋して数式を穴埋めするというもの。国語の試験ならともかく、ミルカさんと「僕」の対話がそのまま数学の試験問題として出てくるなんて、web版の頃からひそかに読んでいた者としては、びっくりするとともにうれしい限り。
結城さんは「高校の範囲として微妙な複素平面を出題するには対話で導入していく『ωのワルツ』は的確とも思えてきました。」とコメントされているが、複素平面は今でも高校数学の範囲外なんだろうか?
私が高校の頃、担当の教師が「これは教科書の範囲外なんだけどね…」なんて言いながら、複素数とベクトル(数学ガール的にはヴェクタですな)を絡めて教えてくれた覚えがあるから、まぁ今でも教科書の範囲外なんだろう。
今回取り上げられた「ωのワルツ」もそうだが、無味乾燥のように見える数式の羅列がちょっとしたきっかけで、突然見通しがよくなることがあったなぁ。グラフに落としてみるなんてのは、見通しをよくする一つの必殺技みたいに思っていた時期もあったっけ。
「数学ガール」シリーズは、一つの問題をいろいろな角度で考えてみることで、「突然見通しがよくなる」経験を追体験させてくれるところが、読んでいて実に楽しいシリーズ。
出たばかりのシリーズ第4弾「数学ガール 乱択アルゴリズム」は、来週の出張のお供に注文したから、今日あたり届くだろう。機内で読むのが今から楽しみ。