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お気楽金融雇われ人の見聞録

これは「学力低下」でもなんでもない

「学力低下」に悩む大学たち 高校レベルの補習4割(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
大学生の学力低下が叫ばれる中、高校レベルの補習を実施している大学が約4割にも及ぶことが文部科学省の調査結果でわかった。学科試験のないAO入試の導入などで従来の授業が成り立たなくなっており、中には、中学レベルの基本内容を10日間以上にわたって教える大学もある。

この手の煽り系記事は食傷気味。「大学生の学力が低下した」んじゃなくて、「学力の低い高校生を入学させている大学がある」ってだけの話でしょ。
今の「大学進学率」が約50%、私が大学に入学した20年前の大学進学率は約25%。「大学進学者」はこの20年間で増えているので、20年前だったら大学に合格できなかった学力の高校生でも進学できる(入学させる)大学があるというだけのこと。

それは「学力低下」でもなんでもないよね。

本当に中学レベルの学力しかない学生に入って欲しくないのであれば、入試を厳しく運用すればいいのに、そうしないということは、大学としては学生の質確保より、数の確保を優先しているということ。
それはそれで一つの学校経営の形だから、外部から文句をつける必要はないし、国際競争という観点で問題になる学力は、このあたりの層ではないから気にする必要もない。

でも、こうした大学のおかげで、相対的に低い学力の学生に対しても学力に応じた高等教育の機会が開かれていると考えれば、これはこれで望ましい姿と思う。

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