優先順位が違うんじゃない？

教育再生会議が初会合　首相「すべての子供に高い学力」
政府は１８日午前、安倍政権の最重要課題である教育改革を議論する安倍晋三首相直属の諮問機関「教育再生会議」（野依良治座長）の初会合を首相官邸で開いた。……
会合では、池田守男資生堂相談役や「ヤンキー先生」の愛称で知られる横浜市教育委員の義家弘介氏ら有識者メンバーから、それぞれ教育再生にかかわる体験談や基本的な考え方について発言した。「倫理観、徳目など心の問題を中心に今後の検討を進めるべきだという意見が多かった」（池田氏）といい、規範や規律を公教育の場にどう反映させていくかが大きな課題になるという認識が大勢を占めた。（産経新聞 2006年10月18日）

しっかりした倫理観や徳目を身につけさせることが重要なのは否定しないけど、このあたりは個々人の価値観が色濃く反映する分野だから国が口を出す分野じゃなかろうに。「学力の向上」の方が本来の優先課題でしょう。優先順位を間違えていませんか？

要するに再生会議のメンバーに学力向上のための実効的なアイデアを持っている人は誰もいないということでしょう。で、倫理観や徳目であれば、内容の是非はともかく、何らかのコメントを出せるから、メンバー一同がお茶を濁して会合が終わったと。

安倍首相の肝いりで発足した教育再生会議ですが、結局、「倫理感や徳目は家庭のしつけで身につけさせてね」などと家庭に丸投げして終わりそうな予感。