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お気楽金融雇われ人の見聞録

日航の「いま」が良く分かりました

旧JAL・旧JAS合併、新生日航が記念セレモニー
旧JALと旧JAS、歴代の制服を着た客室乗務員たち(羽田空港で) 日本航空は1日、子会社の日本航空インターナショナル(旧JAL)と日本航空ジャパン(旧JAS)が同日付けで合併し、新生「日本航空インターナショナル」が発足した記念セレモニーを羽田空港第1ターミナルで行った。
16種類ある旧JALと旧JASの歴代の制服を着た客室乗務員が一列に並び、搭乗客を出迎えた。西松遥社長は「安全運航の追求やサービス向上に努力する」とあいさつした。(YOMIURI ON-LINE 2006年10月1日)

いまどき、合併前の会社の制服を並べてセレモニーになると思っているんですかね?

まぁ、思っているからやっちゃうんでしょうが、そのズレっぷりに笑いというより哀れさが漂うネタです。喜ぶのは合併前の会社にノスタルジーを持っている社員だけだろうに。「サービス向上」と言いながら実際の乗客の方はまるで見ていない、ことが良く分かるセレモニーだと思います。

会社の経営陣がそんな時代遅れの発想でやっているからなんでしょう、現場のパイロットも労働条件が変わるのを嫌がって、ストを構えていたらしいですね。こちらの発想も旧国鉄が遵法闘争やって乗客にそっぽを向かれた70年代くらいの発想で、30年くらい遅れてますよね。ストやって労働条件が改善するなら、この15年間日本中ストだらけだったはずなんですが、そんな浮世の状況もご存じないようです。

この経営陣、現場そろってのズレっぷりが何を意味するかといえば、日本航空という会社自体、旧JALも旧JASも含めて「未来志向」(by小泉前首相)ではなく、ノスタルジーの中に生きている会社だということでしょうね。業績が上向かないのも必然ですね。