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お気楽金融雇われ人の見聞録

やせたモデルさん、失業の危機?

「激ヤセ」モデル、5人失格 拒食症を懸念 マドリード
18日に開幕したマドリード・ファッションウイークで、やせすぎているモデルが出場できなくなった。「激ヤセ」をありがたがる風潮が若い女性の拒食症を招いているとして、マドリード州当局が主催者にモデルの「体重制限」を求めていた。
スペインでの報道によると、肥満度が一定以下のモデルは出場が禁じられた。身長175センチなら体重約56キロ以上が出場条件だ。昨年のショーでは、やせたモデルの採用に医療関係者や女性団体が抗議。今年8月には南米ウルグアイで絶食中のモデルがショー出演中に死んだ事件も規制導入のきっかけになった。 (asahi.com 2006年9月19日)

ファッションモデルなんていうと痩せていることが一種、職業上の資格のような気がしていたんですが、そのモデルが「肥満度」でしばりをかけられて、「激ヤセ」だと仕事から締め出されてしまうとはちょっと冗談みたいな展開です。スペインの当局が採用した身長175cmで体重56kgという最低基準はBMIに換算すると18.3になりますから、標準体重の下限を少し下回るくらいのレベルということのようです。日本でもこの基準を適用したら、日本のモデルさんはほとんどBMIで引っかかって失業してしまいそうな基準ですから、いわんやあちらのモデルをや、という感じであまり現実的な基準じゃなさそうです。

確かにモデル体型を目指して摂食障害に陥ってしまう女性が多いのが無視できない状況になってきたのかもしれませんが、ウィキペディアの「摂食障害」を読む限り、無関係とまでは言えずとも、むしろ心理的要因の占める割合が大きいように思えますがどうなんでしょう。こういう運動を展開する人たちが、やせたモデルを追放すれば摂食障害が減少すると考えているのであれば、それはそれでミスリーディングな気がするのですが……。なんとなく、ミスコンテスト追放運動やってた人々と同じニオイがするんですよねぇ。