聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

ディフェンスラインをもっと上げるべき

でしょう、明らかに。

北朝鮮、ミサイル3発を発射…日本海に着弾
北朝鮮のミサイル発射の情報を受け、首相官邸に入る自衛隊関係者 北朝鮮は5日午前3時30分過ぎから5時過ぎにかけて、3発のミサイルを発射した。いずれも数分後に、日本から数百キロ離れた日本海に着弾した。
…安倍官房長官は午前6時過ぎ、首相官邸で記者会見し、3発のミサイル発射を確認したことを明らかにしたうえで、「事前の警告にもかかわらず発射を強行したことは、我が国の安全保障や国際社会の平和と安定、大量破壊兵器の不拡散という観点から重大な問題だ。厳重に抗議し、遺憾の意を表明する」と述べ、北朝鮮に強く抗議した。また、「我が国の被害の情報はない」と語った。(2006年7月5日 YOMIURI ON-LINE)

アメリカの独立記念日に合わせたとか、スペースシャトルの打ち上げに合わせたとかいう向きもあるようですが、日本ほか各国の警告を無視して、事前の通告も無く意図的に(かどうか分かりませんが)日本の近海に着弾させているわけですから、宣戦布告と取られても文句は言えません。日本としては、「厳重に抗議」は当然として、安保理付託へ動き、多国間の枠組みで経済制裁もありうべしで行動してもらいたいと思います。

今回ミサイルが落ちたのは海の上でしたが、場合によっては北海道のどこかに着弾していた可能性だってゼロではないわけです。にもかかわらず、日本サイドはミサイルが降ってくるまで事実上何の対応も取れなかったわけですから、北朝鮮からの不意打ちに対して無防備だということが明白になりました。北朝鮮がこれだけ着々とミサイル実験とおそらく核開発も進めているとなると、MD構想だけではとても心もとないということが白日の下にさらされたわけです。

とにかく軍備拡張!というスタンスに与する気はありませんけれども、せめて日本がこうむる被害を極小化できるだけの備えは必要だろうと思います。今の装備は、北朝鮮に先に殴らせてから反撃しようという、言ってみれば極端にディフェンスラインを下げた備えになっていますが、これを例えば北朝鮮がミサイル発射準備に入った段階で先制攻撃できるくらいまでディフェンスラインを上げる時期に来ているんじゃないかと思います。実際、先制攻撃するかどうかは、都度慎重な判断が必要になりますが、あると無いとでは口頭の警告の効果も大きく違いますし。悲しいですが、そういうフェーズなんですよね。