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君が代の替え歌?

君が代」替え歌流布 ネット上「慰安婦」主題?
卒業式、入学式での国歌斉唱が浸透するなか、「君が代」の替え歌がインターネット上などで流布されている。「従軍慰安婦」や「戦後補償裁判」などをモチーフにした内容だが、本来の歌詞とそっくり同じ発音に聞こえる英語の歌詞になっているのが特徴で、はた目には正しく歌っているかどうか見分けがつきにくい。既に国旗掲揚や国歌斉唱に反対するグループの間で、新手のサボタージュの手段として広がっているようだ。
替え歌の題名は「KISS ME(私にキスして)」。国旗国歌法の制定以降に一部で流れ始め、いくつかの“改訂版”ができたが、今年二月の卒業シーズンごろには一般のブログや掲示板にも転載されて、広く流布するようになった。
全国規模で卒業式、入学式での国旗掲揚、国歌斉唱に反対する運動を展開するグループのホームページなどでは、「君が代替え歌の傑作」「心ならずも『君が代』を歌わざるを得ない状況に置かれた人々のために、この歌が心の中の抵抗を支える小さな柱となる」などと紹介されている。(産経新聞 2006年5月29日)

いかにも産経らしいネタにマジレス(ryな記事。

そもそも入学式や卒業式での国歌斉唱に反対する運動、新聞で見かけることはあるんですが、全国規模で展開されているとは寡聞にして知りませんでした。上の息子の入学式や運動会では当たり前のように国歌斉唱・国旗掲揚が行われており、ビラを配るようなヒトも見かけないのですが、そんな大規模な運動に成長していたんですか(笑)。

産経新聞が、この手の運動を展開する人々を眼の敵にしているのは知っていますけれども、むやみに相手方を過大評価してマッチポンプみたいな記事を書くのは、産経の対極に位置するあの新聞みたいですな。こんな記事にしなければ、みんな気がつかないのにわざわざ騒いで衆目を集めるというのは逆効果のような気がします。

国歌斉唱反対運動が全国に広まることを避けたいであろう産経の意思を尊重して、歌詞はあえて引用しませんけれども、タモリ倶楽部空耳アワーと思えばよく出来た歌詞だと思いますね。何の気なしに聞いていれば、確かに聞き分けられないかもしれません。

でも内容はと言えば、慰安婦や戦後補償をモチーフにしているということですが、私が見る限りノストラダムスの4行詩のようにどうとでも取れる内容に見えます。何の予断も説明もなく、この詩を見て慰安婦だの戦後補償の意図をストレートに読み取ることができる人はいるのかな?

これを歌う人々が、そういった問題意識や抵抗の気持ちをこめて歌ったとしても、周りで聞いている人たちには普通に君が代を歌っているようにしか聞こえない。したがって誰にも響かない、賛同者も増えない、でも歌っている人々は抵抗した気分に浸って満足。こういう構図って、抵抗している人たちにとっては悪夢のようなパロディだと思うのですが、あまりそう思う人はいないのかな。