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お気楽金融雇われ人の見聞録

ライブドア被害者の会が発足

ライブドア事件、投資家が被害者の会
ライブドア(LD)グループによる証券取引法違反事件で、株価暴落などの被害を受けた個人投資家らが「ライブドア被害者の会」を今月発足させた。すでに約1000人が会員登録、11日に東京都内で初会合を開き、LDとの直接交渉や損害賠償請求訴訟の可能性について話し合う。(asahi.com 2006年3月9日)

株取引は自己責任とは言っても、それは正しい情報の開示が大前提ですから、報道されているようなライブドアの粉飾が事実であれば株主の自己責任を問うのは酷でしょう。「老後の資金を突っ込んでしまった」のような投資手法の巧拙は、当然自己責任を問われる部分ではありますが、そもそもの投資判断の元となった情報が粉飾されていたわけですから、理論的には損害賠償の請求も可能になるかなと思います。

ただ実際に損害の賠償を求めて裁判を起こすとして、原告の範囲をどうするか?とか、損害額をどうやって算定するか?など色々難しいんじゃないかという印象です。例えば、今でもライブドア株保有している株主の含み損を損害額と見なしてしまって良いのかとか、被害者の会を立ち上げた事務局の方のように既にライブドア株を売却してしまった株主は売却損が確定しているとは言え、そもそも原告の資格があるのかとか、それぞれの株主の取得価額や現在の保有状況によっても損害額は変わってくるでしょう。

ライブドア被害者の会のサイトやライブドア株主被害弁護団のサイトを見ても、そのあたりは走りながら考えるという感じで前途多難なようです。