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日本のリアクション遅すぎ-イラン核問題

イランのウラン濃縮再開問題、日本の対応が遅れています。小泉首相が外遊中といったって、麻生外相も安倍官房長官もいるでしょうにリアクション遅すぎです。早く非難声明を出すべきでしょう。

イラン核、英仏独がIAEA緊急理事会招集を要求へ
イランによるウラン濃縮関連活動再開問題で、英独仏の3か国外相は12日午後、欧州連合(EU)のハビエル・ソラナ共通外交・安保上級代表を交えて緊急協議を行い、国際原子力機関IAEA)に対し緊急理事会の招集を求めることを決めた。
国連安全保障理事会への付託を協議するためで、イラン核問題は、今後のイラン側の出方次第では国連制裁も視野に入る事態となった。(YOMIURI ON-LINE 2006年1月13日)

確かに現時点では、イランのウラン濃縮再開が即核兵器開発に繋がるかどうか分からないのは事実です。しかし、日本がイランのアザガデン油田に採掘権益を持っていることは世界中が知っていますから、この問題への対応が遅れると「日本は自国の石油かわいさに、イランの核開発を見逃した」ということにされてしまいます。

そうなると、北朝鮮による拉致事件解決への協力も得にくくなるし、イラク自衛隊が取り組んでいる人道支援も成果に対する正しい評価が得られなくなります。政府の悲願、国連常任理事国入りにも悪影響を及ぼすことは間違いないでしょう。

素人目にもこれだけ悪影響が予見されるのに、政府が何の反応も見せないのも問題だし、マスコミがほとんど他人事みたいな報道しかしていないのも問題です。イランの核問題は、対応を間違えると多方面でえらい不利益を被ることになると思いますよ。