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お気楽金融雇われ人の見聞録

日本の水をもっと活用できないものか

world water day 2005 昨日からGoogleのトップページのロゴマークが替わっている。
何のイベントだろうと思っていたら、Y's WebSiteさんのところでふれられていた。3月22日は「世界水の日」だそうな。「世界水の日」という割にはどの新聞も取上げていないが、日本は水が潤沢な国ということになっているからニュースバリューがないということなのだろう。

確かに日本は水資源が豊かだというイメージでいるが、実際のところ日本の水の需給ってどうなんだろうかと思っていたら、国土交通省が「日本の水資源」なるサイトを開設していたのを見つけた。これによると、過去30年間(1971年から2000年まで)の平均で、降水量が約6,500億立方メートルあり、そのうち約2,300億立法メートルが蒸発してしまい、残りの約4,200億立方メートルが理論上利用可能な最大の水量ということらしい。一方、実際に使用される水量は取水量ベースで年間約870億立方メートルなので、大半の水は海へ流れてしまうか地下水となって蓄えられているようだ。

日本の水資源が潤沢だということは良く分かったが、これってすごくもったいない事じゃないだろうか?

WHOの発表では、今の世界で約10億人が不衛生な水資源しか使えないでいるということだから、今の日本では海へそのまま流れてしまう水の一部を回すことができれば、10億人のうちの何割かは大変な環境改善に繋がると思う。先の国土交通省のサイトでは、世界的な水不足が深刻だという割には、関心は国内の水資源をどう確保するかという点が中心だ。水の輸出を促進しようなどとは一言半句も出てこない。

まぁ、国土交通省は国内向けの役所だから海外向けの発想があまり出てこないのかもしれないが、日本の国としては、今後水不足が深刻化することがわかっているのだから、潤沢な水資源を外交的にどう活用するかという視点はあっても良いと思う。日本の国際貢献を知らしめるカードとして相当なパワーを持つのではないだろうか。自衛隊の海外派遣には心理的な抵抗を感じる人もこれなら文句ないだろう。

また、国からの援助のような形をとるのではなく、ペリエ南アルプス天然水のように飲料水を商業ベースで輸出することにしても、結構良い商売になると思うのだが。