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お気楽金融雇われ人の見聞録

学習到達度調査に対するOECDの見解

この話題、自分の中では既に結論が出ているのだが、OECD教育局のシュライヒャー指標分析課長が結果について講演した記事が出ていたので備忘録として引用(引用文中の太字はtomberによる)。
学習到達度調査:結果についてOECD課長が講演(毎日新聞2005年1月26日)
日本の結果について、今回調査の中心分野「数学的リテラシーでは、「国全体としてトップグループに入っている。2000年調査で評価が行われた『空間と形』『変化と関係』では成績は変わっていないが、2003年調査で新たに導入された『量』『不確実性』は、いい成績ではあるが、従来領域より低い結果だった」と指摘し、「2回の結果だけでは長期的な傾向に関する結論を導き出すことはできない」と述べた。
今回調査の中心分野でない「問題解決能力」については「全体として成績が非常に良い」と報告、「この能力は将来の世代に必要な能力で、日本がトップクラスであることは誇りにしていい」と、また「科学的リテラシ-は全体として非常に良い成績だ」と述べた。日本で話題になっている「読解力」については、「全体として成績は平均的だが、2000年調査と比べて大幅に下がった。成績上位層の成績が下がったのではなく、下位層の割合が増えたためだ」と指摘、「情報を取り出し、解釈し、洞察する力が低下している。他の国より『読み』を重視していないのかも知れない」と述べた。

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