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お気楽金融雇われ人の見聞録

江蘇省住民の行政満足度が99%

中国の江蘇省政府が実施した住民評価制度「万人評議」で、省の共産党委員会と政府各部門に対する総合評価を「満足」とする回答が99%を占めたことが中国内部でも批判を浴びている。
中国・江蘇省住民、行政に「満足」99%…批判呼ぶ(2005年1月13日 YOMIURI ON-LINE)

この住民評価結果は幹部人事に反映されるもので、過去には評点の悪かった幹部の更迭もあった。その影響もあってか、今回は1万人以上が評価しているにもかかわらず「満足」と「基本的に満足」の回答が99%を超えたそうだ。

…あきれる前に笑ってしまった。

あまりの露骨さに中国内部からも批判の声があがっているが、「人口7400万人余りの江蘇省で約1万人のサンプルは科学的だろうか」(潘小娟・中国政法大学教授)って、「無作為に」集められた1万人の評価であれば十分客観的でしょう。数字の捏造でなければ、「作為的に」集められた1万人に評価させたということであって、客観的であることを装ったバイアスのかかった数字だということは明らか。かの地ではこんな微妙に的を外した指摘をしなければいけないとは大変だ。

ともかく、中国から出てくる数字には大なり小なりバイアスがかかっている可能性があることを頭に入れて見ることにしよう。