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お気楽金融雇われ人の見聞録

ユシチェンコ氏勝利宣言

12月26日に実施されたウクライナ大統領選挙のやり直し投票は、野党候補のユシチェンコ氏が勝利した模様。
野党ユシチェンコ氏が勝利宣言…ウクライナ再決選投票(YOMIURI ON-LINE 2004年12月27日)

これでウクライナは当面、政治・経済的にはEUへの統合、軍事的にはNATOへの合流を目指して舵を切っていくことになるが、前途は多難そう。

とりあえず経済面だけ見ても、今後EUアメリカ、日本などの資本がウクライナ流入するだろうが、最初は安い労働力を狙った下請工場建設から始まるだろう。しかし、現在のウクライナ自身はその工場で作った製品を販売するマーケットとして機能していないため、当面は製品が素通りすることになる。

外資導入の最初の一歩として、優遇税制などを梃子に工場進出を誘致する国は多いが、工場を誘致した結果、国全体が単なる下請工場になってしまっては、いつまでたっても国が豊かにならない。

ウクライナがマーケットとして機能するための経済力をつけるためには、戦前・戦後の日本や現在の東アジア、東南アジア諸国がやったように自国産業を何とか育成・保護していく必要があるが、どこまでうまく行くのだろうか。


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