聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

すてきな 三にんぐみ




絵を見てどこが「すてきな3にんぐみ」?思って読んだのですが…。


黒いマントに黒い帽子の強盗団3人組のお話です。この3人組、ラッパ銃とコショウ吹付け、それに真っ赤な大まさかりを武器に、夜ごと絶妙の連係プレーで強盗をして宝物をかき集めています。


彼らは実に真面目に強盗を続けます。おかげで隠れ家には山のように宝物が貯めこまれています。貯めこまれた宝物は何かに使われるわけでもなく、ただひたすら貯めこまれているのです。


そんな3人組の人生を変えたのが、ある夜の強盗の獲物だったみなしごのティファニーちゃん。


ティファニーちゃんが隠れ家で見つけた宝物の使い道を3人組に聞いたら、彼らは宝物の使い道を全く考えていなかったのです。そこで3人組が考え付いたのが、宝物の一部でお城を買い、ティファニーちゃんと同じようなみなしごを集めてこどもの城を作ることにしたのでした…。


お金を貯めて何か始めようと思っていたら、いつの間にかお金を貯めること自体が目的になってしまったとか、手段がいつの間にか目的になってしまうことはよくあることです。


この3人組だけでなく、どこかそのあたりの国でも良く見かけそうな光景ですね。この3人組の場合はティファニーちゃんのおかげで、「生きた」お金の使い方を見つけることができたということでしょうか。確かに生きたお金の使い方って学校じゃ教わりませんね。


おどろおどろしく始まるのに、読んだ後とてもほんわかできるお話です。