聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

全員落第の危機

メディアがいっせいに報道するようなニュースバリューがあるとは思えないネタですが実に間の抜けた話。

必修「世界史」授業せず 卒業ピンチ!富山の高校生
富山県立高岡南高校(篠田伸雅校長)で平成17年度、「受験に必要な科目を勉強したい」との生徒の要望を受け、当時の2年生(約200人)の8割に、学習指導要領で必修の世界史の授業をしていなかったことが24日、分かった。
世界史を履修していない生徒は卒業できなくなる恐れがあり、県教育委員会は対応を検討している。
学習指導要領で高校生の地理歴史は、世界史が必修科目。さらに地理、日本史のいずれか1科目を選択して履修する。(産経新聞 2006年10月24日)

受験に社会が2科目必要な大学もあるのに誰も受けないんだろうか、と思ったら過去には合格者がいるみたいですね。ということは、教えるのが難しい科目を教えたくない学校が、勉強したくない(楽したい)多くの生徒の声に迎合して、社会科をしっかり勉強したい生徒を放置したというあたりが実態なのかな。受験直前の時期に補習が入りそうで気の毒ではありますが、学校・生徒ともども自業自得だし(巻き込まれた生徒は気の毒ですが)、どうせみんな内職に励むのだろうから、実害はないということでいいのかな。

それはともかくとして、興味を惹かれたのは地理歴史のうち、世界史が必修科目、日本史が選択科目とされている点。世界史よりも日本史を教えるべきだ!などと力みかえるつもりはありませんが、世界史・日本史のどちらを必修にするかといえばやっぱり日本史なんじゃないの?確かに中学校社会の歴史的分野は日本史が中心になっているけれども、あれで十分というわけでもないだろうに。どういう発想で世界史必修ということになったんだろう?