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お気楽金融雇われ人の見聞録

日本における「報道の自由」はあまり高くないようで…

国境なき記者団(Reporters Without Borders)が、2005年版の「報道の自由に関する格付(Worldwide Press Freedom Index 2005)」を公表しました。1位は同率で7カ国(デンマークフィンランドアイスランドアイルランド、オランダ、ノルウェイ、スイス)、最下位は北朝鮮。日本は37位で、昨年の42位から少しだけ順位が上がりました。

G8+1の国でいうと、ドイツが18位、カナダが21位、イギリスが24位、フランスが30位、イタリアが42位、アメリカが44位(イラクにおけるアメリカは137位)、ロシアが138位、中国が159位となっています。ロシアや中国が低いのは、まぁ予想通りですが、日本の順位もあまり高くないなというのが率直な印象です。

国境なき記者団によれば、格付けは各国の通信社、ジャーナリスト、研究者、法律家、人権活動家へのアンケート結果に基づいて作成しているとのことですが、日本が37位であることについてのコメントが無いので、なぜこういう順位に決まったのか詳しいことは分かりません。

Reporters Without Borders compiled this Index of 167 countries by asking its partner organizations (14 freedom of expression groups from around the world) and its network of 130 correspondents, as well as journalists, researchers, legal experts and human rights activists, to answer 50 questions designed to assess a country’s level of press freedom. Some countries are not mentioned for lack of information about them.

想像するに、「記者クラブ制度」に代表される既存マスメディアの閉鎖性が、日本における報道の自由を阻害する要因となっているのかな?と。

それを裏付けるように、このニュースをインターネットの自社サイトに掲載しているのは産経新聞共同通信の配信ですが)だけで(参照)、読売、朝日、日経のニュースサイトには掲載されていないんですね(「国境なき記者団」でGoogleニュース検索した結果)。

普段「取材の自由」「報道の自由」を錦の御旗とする大手メディアが、このニュースに触れないのは、このニュースを突き詰めていくと、「記者クラブ制度」の問題に行き着いてしまうことを自覚しているからなのでしょう。