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お気楽金融雇われ人の見聞録

この後援会にしてこの議員あり

というところでしょうか。下に掲げた郵政民営化法案のいわゆる「造反議員」のうち、今回の採決で賛成に「転向」した議員は、今回の「転向」劇で、自らが支持者(後援会)の陳情窓口としての存在意義しか無いことをさらけ出してくれました。

造反議員は、支持基盤が厚く、無所属でも当選が見込めるから強硬姿勢を崩さずにいられるのだと思っていました。でも、それは彼ら個人の政治的信条によるものではなく、単に後援会から言われるがままに動いていたからこそ、支持を見込むことができたということに過ぎなかったわけです。ずっと思い違いをしていました。彼らが転向の理由としている総選挙で示された「民意」というものは、「国民の総体としての意思」を意味する民意ではなく、「後援会の総体としての意思」を意味しているということなんですね。

で、後援会は「郵政民営化阻止」ではなく、「中央への陳情パイプの維持」を選択したと。そう考えれば、転向議員たちの右往左往ぶりも腑に落ちます。最初はこんな意見がふらふらする議員は後援会に見捨てられるんじゃないかと思いましたが、最終的に自民党の党内処分で除名されたりするようなことになれば、陳情パイプとしての価値がなくなる(=次の選挙で当選の目が無い)ことを意味しますから、どんな形であれ自民党に残る(後援会から見れば残らせる)のが議員・後援会両方にとって合理的な行動なわけです。

無所属
保利 耕輔(佐賀3区):賛成
堀内 光雄(山梨2区):賛成
平沼 赳夫(岡山3区):反対
野呂田芳成(秋田2区):欠席
古屋 圭司(岐阜5区):賛成
山口 俊一(徳島2区):賛成
野田 聖子(岐阜1区):賛成
今村 雅弘(佐賀2区):賛成
保坂 武(山梨3区):賛成
江藤 拓(宮崎2区):賛成
武田 良太(福岡11区):賛成
古川 禎久(宮崎3区):賛成
森山 裕(鹿児島5区):賛成

国民新党新党日本
綿貫 民輔(富山3区):反対
亀井 静香(広島6区):反対
亀井 久興(参議院):反対
滝 実(奈良2区[比例]):反対