聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

選挙に関して思い出したこと

総選挙でもう一度「民意」を問うてもらえるのは大歓迎」に書いた通り、今回の選挙では小泉自民党の路線を支持していますが、数年前まで自民党はどちらかといえば嫌いな政党でした。

じゃあ、以前はどの政党を支持していたのかというと、小沢氏率いる新生党とか新進党です。

もう10年以上前になりますが、社会人になったばかりの頃、私は埼玉県の新座市に住んでおりました。当時、あの辺りで選出されていた議員は現埼玉県知事の上田清司さんでしたが、私の記憶に間違いがなければ、上田さんはロッキーとのテーマとともに私が利用していた東武東上線志木駅前に現れて、通勤するサラリーマン相手に演説していました。私は、上田さんの訴える政策に共鳴し、彼が所属する新生党とその政策を支持していたわけです。

その後、小沢さん率いる新生党は、新進党になり、自由党になり、と名前が変るたびに存在感が薄くなり、どうしたものかと思っていた頃に小泉さんが首相に就任し、彼が進める政策を支持するようになったのに合わせて自民党支持になり、今に至ります。

なぜこんなことを書いたかというと、雪斎の随想録「2005年夏、日本政治の対立構図」を読んで、自分の政治的な志向(嗜好?)が実にすっきりと腑に落ちたからです。

リンク先のエントリーでは、日本の政治における対立の構図が「大きな政府-小さな政府」という軸と「強い政府-弱い政府」という軸の二つの軸を用いて説明されていますが、雪斎さんによれば小泉さんの路線も小沢さんの路線も「小さな政府、強い政府」志向という点において同じ層に分類されています。

これは私にとっては実に納得的で、というのは小泉首相が登場した当時に、「小泉さんと小沢さんは政策的にも近いところがあるから合流したら面白いのに」と妄想していた覚えがあるからです。まぁ、冷静に考えれば福田さんの流れをくむ小泉さんと田中さんの流れをくむ小沢さんが手を組むということは、まずありえないことなんでしょうが…。

そんな思い出がありましたので、私の政治的な志向(嗜好?)も、それなりに一貫してたんだという自己満足も含め、雪斎さんのエントリーの結論に深く同意するものであります。
このように見れば、我が国の過去十数年の政治の風景は、小沢一郎氏が打ち出したC層の政策指向を前にして、それを推し進めるか、押し止めるかのせめぎあいを映し出してきたといえるであろう。小沢氏は自民党から離れたC層として、結局は多くを成すことができなかった。小泉純一郎総理は、自民党の大勢をC層に誘導して自らの政策を断行してきたのである。
(引用者注)引用文中の「C層」というのは「小さな政府、強い政府」を志向する層のことです。