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総選挙でもう一度「民意」を問うてもらえるのは大歓迎

郵政民営化法案が参議院で否決されたことで、衆議院が解散、総選挙モードに入りました。

以前のエントリーから郵政民営化を支持してきた自分としては、今回参議院で民営化法案が否決されてしまったのは大変残念ですが、小泉首相自民党執行部はもう一度我々の意見を「直接」聞く機会を設けてくれるとのこと。是が非でも投票に行こうとおもいます。

今回の選挙は、郵政民営化そのものの是非も重要ですが、Irregular Expressionの今度の総選挙は「国民投票」ですで指摘されている通り、「小さな政府」と「大きな政府」のどちらを中長期的に選択していくのかという争点が裏には横たわっているように思います。

これまでの自民党は、「小さな政府」を志向する議員と「大きな政府」を志向する議員が同居していたため、党としての姿勢が局面局面できわめて分かりにくいことが多々ありました。今回の総選挙で自民党執行部は、民営化に反対した議員、基本的に「大きな政府」を志向する議員たちを公認しない方針を打ち出していますから、この方針が貫徹されるのであれば、私は「小さな政府」を志向する自民党に投票したいと思います。

それにしても、反対派の議員は法案を否決しても解散は無いと本気で思っていたらしいというのが事実であれば、開いた口がふさがりません。そういえば「加藤の乱」の時も、乱を起こしたご本尊の絶望的なまでの見通しの甘さが命取りになりましたが、今回の「郵政民営化の乱(とでも言うのですかね?)」においても、亀井氏をはじめとするいわゆる「抵抗派議員」達の見通しの甘さが目立つような気がします。このまま、自民党から公認を受けることなく、無所属で総選挙に打って出てどういう結果になるのか楽しみに見ていたいと思います。

同じような観点から、自民党内の郵政民営化反対派議員とともに民主党がどのような審判を受けるのかも興味津々です。民主党内には、おそらく本心では郵政民営化に賛成で小さな政府を志向する議員もいるのだと思いますが、今回の一連の流れの中でそのような声は民主党内からはまったく聞こえてこず、党を挙げて一糸乱れず郵政民営化に反対したわけですから、民主党大きな政府志向集団という基本スタンスの元でどのような主張を展開するのか見物です。

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と、まとめて見ましたが、気になる点があるとすれば「一票の格差」でしょうか。きちんと民意が反映されるのであれば、有権者が全体として小さな政府を選ぼうが、大きな政府を選ぼうが、私はその結果を尊重したいと考えています。しかしながら、大都市圏に住む私の発言力は人口減少地域に住む有権者の発言力の半分以下であるのが実態ですから、その点だけは何とかしてもらいたいと思います。


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