聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

男性が取る育児休暇

昨日放送されたガイアの夜明けで、妻とともに育児休暇を取った夫の話が取上げられていた。
広告会社に勤める町原研さん(31)は去年5月に初めての子供が生まれた。そして、11月から半年間の育児休業に入った。できるだけ早く仕事に復帰したいという妻の純子さんに協力するためだ。就職以来もっとも長い休み、働き盛りの30代にキャリアが途切れるという不安を抱えながら育児に専念する日々。育休180日で町原さんが見つめ直した仕事と家庭。男の育休を通して少子化の背景を探る。(テレビ東京ガイアの夜明け」サイト)
番組の狙いは、働く女性が子供を産んだ後も働き続けられる社会を実現するために、男性の育児休暇取得の実情を紹介しようというものなのだろうが、却って逆効果だったような気がした。

夫である町原氏の職場では男性が育児休暇を取るのは初めてだったらしく、上司が町原氏に対して半年間職場を離れること等について嫌みを言う場面が何度か出ていたし、職場に復帰した時も特に職場復帰を歓迎してもらえたようにも見えない。まぁ番組の中では、いかにもステレオタイプな嫌味でヤラセ臭さがぷんぷん漂ってはいたが、現実がそれほど大きく異なっていたとも思えない。あれを見て自分も育児休暇を取ってみようと思った男性がどの位いたのか正直疑問。

思うに、男性が育児休暇を取ろうする場合、ネックになることは自分の「会社」人としてのキャリアへの不安と、職場の同僚に迷惑かけることへの遠慮の二つだろう。実際に私が勤務する会社でも男性が育児休暇を取ることはできるが、知っている限り育児休暇を取った男性はいないし、私自身育児休暇はとっていない。が、仮に育児休暇をとることを考えれば、やはり先の二つは不安要素である。昨日の番組は、そこを十分分かっていながら前向きなサジェスチョンが全く無く終わってしまったのが残念。

とは言え現実問題として、夫婦が共に仕事を持っている場合、子育ての負担をどう分担するかは切実な問題だろうし、夫に育児休暇をとってもらいたいと思っている妻はたくさんいると思う。今のままでは、育児休暇をとることによる会社人としてのデメリットが個々人に押し付けられているだけなので、育児休暇取得に踏み切る男性は増えないと思う。男性がもう少し育児休暇を取り易く思える制度面・環境面の何らかの手当ては必要だろう。

で、思いついたのが「一日おきに休みを取れる育児期間勤務制度」。

これは、育児期間中は一週間のうち月・水・金とか火・木・金と一日おきに半分程度出勤するという制度。これなら、長期間職場を離脱する必要はないし、先に挙げた自分のキャリアが途切れることに対する不安や職場の同僚に仕事を肩代わりしてもらう心理的・物理的負担感も小さくできると思う。送り出す職場の方も、いない間の仕事の割り振りのことをあまり気にする必要がなくなるので、心理的な抵抗感が軽減できる。

自分としては、こういう制度なら育児休暇をとることも考えられるかなと思うがどうだろう?妻にはウケが良かったんだが…。