聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

やまなし

やまなし (画本宮沢賢治)

やまなし (画本宮沢賢治)

ご存知宮沢賢治の短篇。どこかの山の清流に住むカニの兄弟のお話です。

私も小学校のころ、国語の時間に習った覚えがありますが、今でも国語の教科書に載っているんですね。「やまなし」でググると、小学校6年生の子供たちの感想文がたくさんヒットします。すごい世の中になったもんです。

さて、やまなしといえば、清流の底から見上げた、きらきら光る川面の実に幻想的な描写が印象的ですが、カニの兄弟の絡みが実にほほえましい話でもあり、父親として読むと、兄弟の絡みの方に興味が向きます。

面白いのは後半の12月の話で、二匹で「あわ」の大きさ比べをしてます。おとうとカニが一生懸命背伸びして、お兄さんカニと張り合おうとしているあたり、わが家の兄弟とまったく同じです。お互い意地を張りすぎ、二人では収拾つかなくなって、お父さんが乗り出してくるあたりまでそっくりです(^^

カニのお父さんの「あしたイサドへ連れて行かんぞ」というセリフは、私も場所だけ変えて連発しているよなぁ。父親の「おどし」は昔も今も変わり映えしないようです。