聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

ちびくろ・さんぼ

ちびくろ・さんぼ

ちびくろ・さんぼ

先頃、約15年ぶりに復刊されたちびくろさんぼ。早速買いました。

懐かしいですね。当たり前と言えば当たり前なのですが、話は私が子供の頃に読んだ話と同じで、虎がバターになってしまうというあのオチも以前のままでした。自分が子供の頃も覚えがありますが、男の子は次に何が起こるかわからない荒唐無稽な話の展開を喜びますよね。ちびくろさんぼの話も喜んでくれるだろうなと思っていましたが、下の息子は予想通り喜んでくれました。この年齢くらいがツボに入る年頃なんでしょう。

ちびくろさんぼの作者ヘレン・バンナーマンさんは、もともとは夫の仕事の都合でインドに住んでいたお母さん。お母さんが子供のために作った楽しいお話が、このちびくろさんぼなのだそうです。

虎がバターになってしまったり、そのバターで焼いたホットケーキをちびくろさんぼが169枚(!)も食べてしまったりという荒唐無稽な楽しい話の展開は、お母さんが子供の反応を確かめながら作っていったからなのかもしれません。

私は今でもこの本を絶版にしたのは間違いだったと考えていますが、絶版になった頃のいきさつは敢えて取り上げません。なぜかと言えば、本来絵本はそれを読んだり聞いたりした子供たちが、お話の世界で楽しめるかどうかで評価されるべきだと思うからです。ちびくろさんぼは、そういう観点からは間違いなく高い評価を与えられるお話だと思いますので、今回復刊されたことを素直に喜んでおきたいと思います。