聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

ねぎぼうずのあさたろう

ねぎぼうずのあさたろう」というタイトルと表紙に描かれたあさたろうのインパクトの強さに惹かれて手に取った絵本ですが、中身はそれ以上のインパクトがあります。

葱坊主のあさたろうが、やくざの親分、やつがしらの権兵衛にいじめられていた幼馴染のおようちゃんを助けるところから話が始まります。あさたろうは自分のねぎ汁で権兵衛を追い払うのですが、相手はやくざの親分、家族や幼馴染に仕返しの被害が及ぶのを避けるため、あさたろうは里を離れ渡世人になります。

とまぁ、実にディープに話が始まります。そしてあさたろうは、権兵衛が差し向けた刺客「きゅうりのきゅうべえ」と闘うことになるのですが、きゅうべえはあさたろうのねぎ汁のことを権兵衛から聞かされており、簡単にやられてくれそうにありません。さぁ、あさたろうの運命や如何に…。

この本を読んで最初に思い浮かんだのが、「赤城の山も…」の旅役者の世界です。浪曲の節回しにのせて読むそうですが、ちゃんとした節回しなんか分からなくても大丈夫。ぜひ、あさたろうやおようちゃん、おっかさんになり切って、読んでみて下さい。読んだ親の方がはまること請け合いです。その気になって読めば読むほど子供にもウケると思います。

文句なしにオススメの1冊です。