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お気楽金融雇われ人の見聞録

いいかげん低投票率を言い訳に使うのはやめよう

24日に投票が行われた衆議院補欠選挙、結果的に2議席とも自民党が獲得した。今回の選挙はどちらの選挙区も民主党の前議員の辞職によって行われたものなので、結果そのものは予想できたもので意外感はない。その一方で、民主党学習してないぁ、次も期待できそうにないなと思うのは岡田代表の次のコメント。
「補選はもともと民主党にとっては厳しい選挙だ。もう少し多くの人に関心を持ってもらえれば、結果は違ったかもしれない」。岡田氏は24日深夜、党本部で記者団の質問に答え、低投票率が敗戦につながったとの認識を表明。(NIKKEI NET 2005年4月25日)
どこをどう分析すると、投票に出かけなかった層で民主党への支持が厚いと判断できるんだ?私は見たことがないが、選挙に行かなかった人は民主党支持だという客観的な分析結果でもあるんだろうか?最近大流行のマスコミの世論調査でも、民主党への政党支持率自民党へのそれを上回っていたことなんかなかったような気がするのだが…。

そもそも今回の補欠選挙は、民主党のエラーで始まった補欠選挙なんだから、普通に考えれば自民党が相対的に有利だという予見が成り立つわけで、投票に出かける層というのは、この状況を積極的に支持したい、または否定したい(民主党議席を守ってもらいたい)層が中心のはず。ということは、投票に出かけなかった層というのは、補欠選挙の前提状況を消極的にせよ肯定する層(または無関心な層)ということになる。であれば、投票率が上がろうが下がろうが結果に違いは出ないわけだから、負けた原因をもっと別の部分に見出して、そこを改善していく必要があるんじゃないの?ちゃんと勝つつもりがあるのなら。

にも関わらず、最近の民主党は、選挙が終るたびに低投票率を言い訳にして、もっと議席が取れただの、残念ながら負けただの言っているが、思考停止もここに極まれりという感じ。小泉首相が今回の結果を受けても郵政民営化の追い風にはならないと言っているように、既に自民党からは「空気」扱いされ始めてているんだから、選挙民の支持は民主党には向いていないんだという、当たり前の前提を踏まえて考え直さない限り、民主党のジリ貧傾向は止められないと思う。


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