聞いた、見た、読んだ。

お気楽金融雇われ人の見聞録

ペンギンおうえんだん




普段は南極に住んでいるはずのペンギンたちが、なぜかカヌーに乗って北極に現れて、頼まれもしないのにあちらこちらで北極の動物たちを応援して回るお話です。とぼけた味がなんともいえないペンギン○○隊シリーズの中で、私が一番気に入っている話です。


ペンギンたちの応援団は実にクラシカルな出で立ちで懐かしささえ感じさせてくれます。まず、親父がこの懐かしい応援団にシビレてしまいました。上の息子もちょうど小学校の運動会の応援合戦をしていた時期だったので、ペンギンたちの気合の入った応援振りに馬鹿ウケでした。


大学の応援団を思わせる角帽をかぶった団長と、大きな大太鼓をお腹にくくりつけた副団長、ペンギンの「ペ」の字を大きく書いた旗を持った副々団長、そして47羽の団員たち。ペンギン応援団は50羽のペンギンで構成されています。


そして応援は由緒正しき三三七拍子です。副団長が大太鼓を「ドドド、ドドド、ドドドドドドド」とたたき、47羽の団員たちの翼の拍手が「バババ、バババ、バババババババ」、副々団長が旗をばびょんばびょんと振り回すのです。


このペンギンたちの応援は、応援された動物たちを元気にする力を持っているのでした。いつの間にか応援されていたトナカイたちは、なぜか氷の丘の周りを大勢でぐるぐる走り回っています。そのうちの一頭はこう言います。


「おうえんされると、おもいっきり はしりたく なっちゃうもんな。」


このトナカイの言葉は全くその通りで、応援されると普段以上の力が出たということは、誰しも一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか?


応援してもらった結果、普段以上の力を出すことができて結果に結びついたとすれば、それは自分に対する自信に変わります。かく言う私も、何度かそういう経験をしたことがあって、やはりその時の経験は自分の中では自信につながっていたりするんですね。


父親としては、子供たちにも可能な限り数多くそういう経験をしてもらいたいなと思っています。親バカだなと自嘲しつつも、子供たちの応援団長として旗をばびょんばびょんと振り回していこうと思います。


頼まれもしないのに応援して回り、その気にさせてしまうペンギン応援団のスタイルは見習いたいですね。子供の応援団を自認する親もペンギンたちに元気をもらえます。オススメです。